世界に目と心を開く

★違いと多様性は豊かさを生み出す

違いと多様性に気付き、それは大事なことであると伝える。特に、日本の社会は国際的な多文化的な社会になっています。多様性は恐れることではなく、豊かさをもたらします。一人ひとりの人間はどこで生まれたにしろ、どこで育ったにしろ、一人ひとりが大事であって、一人ひとりが与えるものがあります。この人達は私達に何を教えることができるだろうか?私たちの助けを求めるだけではない。人々が、一人ひとりが、いつも他の人々を豊かにします。やはり、豊かさを持っていることが大事なのです。実際に子どもたちは、基本的に受け入れる豊かさを持っています。

★「違う」けれども「友達」

友達は、人種に関係なく、子ども達は自然に関わることが出来ます。だから、そういう気持ちを強めていき、確かなものにしていくことが大事だと思います。後で、社会の中に根強く存在している偏見とか差別とか、排除とかに出会っていく子ども達が対抗できる人間に、私たちはカトリックの教育の中で育てたいのです。だから具体的に、自分と違う人、自分と言葉が違う、肌の色が違うとか、差別を受けている人とか、障がいを抱えている人とか。自分と違う人と友達になるということです。

★子どもを信頼する

教育者としてまた保護者として自分に与えられた責任を放棄することではありません 。ただ、子どもの自主性を支える、子どもを信じること。ここで大事なの事は、忍耐です。私達は、なんとなく、すぐ結果を求めがちで、結果を待っています。何を習ったか、その期待を持つのは当然だろうと思いますが、ただ、子どもには一人ひとりにそれなりのリズムがあります。それを尊重します。これは、簡単ではないとみなさんも感じていると思います。ただ、それと同時にやはりチャレンジする、問いかけていくということも子どもの成長のために大事なことだと思います。だから、信頼して信じて、そして本当にそのペースに合わせて、同時にチャレンジしていくというバランスが大事だと思います。

★皆が幸せに住める世界を築く

 平和の基本は、力のバランスを保つということだけではありません。私達は、まだずっとそれを信じているかのように生きています。歴史を振り返ってみると、力によって平和を保とうとするときに、その力の衝突が繰り返されてきています。平和を保つのは、友情であって愛であるということ。なぜ私は、私の国は、私の友達のいる他国と争わなければいけないのか?友達なのに。人間と人間のつながりを深く感じれば感じるほど、そこから本当の平和が生まれてくるのではないかなと思います。共に生きることを学ぶ、ということが大事だと思っています。